15年待ち続けた椅子に座ったのは年下の彼女だった。俺が提案前夜に隠していたこと

コラム

2026/05/08

次の部長は自分だと、ずっと信じていました。その椅子に座ったのは他部署から来た年下の女性。あの日、俺が取った行動の本当の意味を、彼女はまだ知りません。 

目次

閉じる

奪われた席俺が渡さなかった情報黙っていられなかった理由そして…奪われた席

「あんたが部長?冗談でしょ」。そう言ったとき、俺は笑っていなかったと思います。15年この部署で結果を出し続けて、前の部長にも「次はお前だ」と言われていました。それなのに異動の内示で名前が呼ばれたのは、入社8年目の、他部署の彼女でした。 

理由の説明はありませんでした。着任の挨拶をする彼女の横顔を見ながら、拳をきつく握っていたことだけ覚えています。

俺が渡さなかった情報

彼女が「過去の提案資料、共有してもらえますか」と聞いてきたとき、「自分で探してください」と返しました。意地悪をしている自覚はありました。 

それだけではありません。俺は、先方の担当者が来月異動するという情報を掴んでいたのです。長年の付き合いで、先方の内部事情は耳に入ります。けれど、それを彼女には伝えませんでした。担当者が変われば提案の方向性が狂う。そうなれば彼女は対応しきれないだろう。そこまで考えた自分の薄暗さに、胃の奥がぎゅっと重くなりました。

黙っていられなかった理由12

Share.
Leave A Reply