かつて嵐で壊滅的なダメージを受けた小さな町。焼き団子を売りながら孤独に暮らす老婦人タエは、ある日、雑木林で人間とは思えない奇妙な生き物の赤ん坊を見つける。町の人々がその存在を気味悪がるなか、タエは赤ん坊を“ハル”と名付け、大切に守り育てようとする。本作は、日台のトップスターを迎え、中国大陸を対岸に臨む台湾・金門島での全面ロケを敢行、孤独な老女タエと奇妙な赤ん坊ハルとの出会いを描く日台合作映画である。金門島は、祖先信仰や風獅爺文化など独自の歴史と信仰が息づく土地であり、その風土が作品世界の重要な基盤として立ち上がっている。傷ついた土地で厳しい現実に向き合う人々が、再び歩み出そうとする姿を静かに見つめる本作は、タエとハルの関係を軸に、喪失と再生をめぐる力強い寓話を紡ぎ出す。
監督を務めるのは、『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』(20)などで国内外の映画祭で数々受賞を重ねてきた池田暁。90年代のロシアで「老夫婦がエイリアンのような赤ん坊を育てた」という実際の出来事から着想を得ており、舞台を台湾や金門島に限定しすぎないことで、“世界のどこでも起こり得る物語”として普遍性を獲得させた。主役のタエを演じるのは、2026年も出演作の公開が続く余貴美子。奇妙な赤ん坊を絶対的に愛し、守り抜こうとする老女の姿を、圧倒的な説得力で体現した。オダギリジョーは生真面目な警官・小宮役を、台湾のラッパー/シンガー Leo王(リオ・ワン)は実直な葬儀屋・谷役を演じる。さらにリウ・グァンティン、きたろう、片桐はいり、白石隼也、佐藤菫ら日台の実力派キャストが集結した。
監督・脚本:池田暁
出演:余貴美子、ハル、オダギリジョー、リウ・グァンティン、リオ・ワン、きたろう、片桐はいり、白石隼也、佐藤菫
2026年/日本・台湾合作/日本語・中国語/108分/ビスタサイズ/カラー/5.1ch/英題:The Canary’s Lullaby hark3.com/youkai/
配給:ハーク 配給協力:フリック 映倫G
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